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  世界人口が2050年には90億人超※注1という、過去、紀元より推計されて来た、
 世界人口総数の推移からみて、爆発ともいえる異常な増加を続けています。
  この数字を目にする限り、誰もがまず不安に思うのは、このまヽ行くと直ぐにでも
 食糧不足
になり、食べられない人達が大量に発生するのではないかと言うことです。
  ※注 1 国連人口部による合計特殊出生率から推計されたもので、高位で106億人、中位で91億人、下位で
77億人と推計されています。  合計特殊出生率とは一人の女性が一生の間に生む子供の数を示す
もので、2人より多いか少ないか(夫婦2人=子供2人+自然減0.07人)が人口増減の目安になります。
 当然ながらこのまヽの「人口増加」と「食糧増産」のペースであれば、その可能性は充分にあります。
 これは世界の多くの経済学者により、食糧生産の停滞、減少傾向に移りつつあることが指摘されて
 いることから見ても、かなり現実味のある予測であると言わざるを得ません。
 人口増しは食糧問題のみにとどまらず、住宅・医療・物価・雇用などの諸問題や
 地球環境の問題まで、多くの克服すべき課題を私達に突きつけますが、中でも
 食糧問題は直接生存をおびやかす、第一の課題となります。
 これら人口と食糧危機の関係は今から約200年前、マルサス(右図)により指摘され
 て(この当時は産業革命・農業革命等により回避)以来、緑の革命(下記)などにより、
 なんとかそのバランスを維持することが出来ました。
 しかし表2前後100年間の世界人口推移・推計表に見る通り、
 直近の20年、および今後20年は地球全体では量的には
 膨大な人口増しになります。
 毎年約80百万人強と、ドイツ一国の総人口(83百万人)
 又は
我国総人口から関東7都県を除いた数とほぼ同数
 の人口がスッポリと増えています。
全国128百万人 関東41百万人  87百万人
 キャロル・セーガンは「人類が自分自身について知ろうとしない限り、来るべき時代への挑戦は
ありえない」
と言っています。 
この言葉にはいろいろな意味が含まれ、私たち人類が太陽・空気・
水などの
自然を理解し、自然に感謝し、自然と共生することが考えられますが、ここではまず、
「世界人口の推移」、次に「食糧需給」について見てみましょう。
 そして、共通の現状認識を持つことが問題解決の原点に来るべきではないでしょうか。
その上で、今後どのような変化が現れるのか? それはどの方向に向かおうとしているのか?
アンテナを張り続けることが、それぞれの立場で、それぞれの人たちが、その採るべき態度と
方策を考えながら、来るべき時期に対処して行く次善の策かと思われます。


 世界人口の推移        
 表1 「世界人口の推移および推計」(国連人口部)は次の通りです。
※紀元前の世界人口、および日本人口は人口の変化を見るための参考資料(国連人口部以外)として見て下さい。
                                     (人口の単位は100万人) 

11000 125 124 127 125 11200
10500 120 119 10650 高位推計
10000 115 117
9500 110
9000 105 9076 中位推計
8500 100 8451
8000 95 8011 95
7500 90 7459 高位推計
7000 85 84 7295 中位推計
6500 80
6000 75 6085
5500 70
5000 65 5280 62
4500 60 4442
4000 55
3500 50
3000 45
2500 40 44 2519
2000 30 31 32
1500 15 12 1650
1000 10 7 978
500 5 4 500 791
300 1 0.6 300 300 310
200 0.1 0.02 0.1
100 0.01 4 5 14 50 100
世界 日本 西
単位100万人 1万 5000 3000 1000 500 1 500 1000 1500 1750 1800 1900 1950 1980 1990 2000 2015 2025 2050 2100
                                  
 表2 「前後100年間の世界人口の推移及び推計」(国連人口部) 
  特に人口爆発とも言える20世紀末から21世紀初頭にかけての推移を見ると、次の通りです。
                                     (人口の単位は100万人)

10000
9000 9076
8500 8701
8000 8199
7500 7578
7000 6843
6500
6000 6085
5500
5000 5280
4500 4442
4000
3500 3697
3000 3024
2500 2519
期 間
(10年)
1950 1950 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040 2050
1960 1970 1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040 2050
年平均
増加数
- 50 67 75 84 81 76 74 62 50 38
年平均
増加率
- 1.67 1.82 1.69 1.59 1.33 1.11 0.97 0.76 0.66 0.42
                    
 表1のように世界人口総数が約10億人に達したのは今からわずか200年前の1800年でした。 
これは人類が出現して以来約150,000年もの時間をかけて到達したものでした。
しかし現在2000年では60億人に達しており、残りの50億人は僅か200年で増加したことになります。
さらに、50年後の2050年では90億人と30億人が追加されることが推計されています。   増加率は医療の普及による死亡率の低下=人口爆発の時代から、避妊普及率の拡大等により、安定期から低下期に入って来ましたが、60億人余りという基礎ペースが膨大に膨れ上がったため、絶対量は増え続けます。  表2 のように今世紀に入って人口増加率自体は急激に下降してきました。 そのためピークと目されている2100年前後には下位推計の80億人強で止まると予測される意見も多くありますし、私自身もそのように思います。 しかし、もしそうだとしても人類が「幸せに生きる」という事では、乗り越えなければならないハードルが多くあります。  人口増の他に自然環境、経済、エネルギー、宗教等々、それらに対する諸施策は国連を中心とした各機関において真剣に検討対策が行われておりますが、将来の人口増や世界の分業体制に対する食糧供給の環境が整っているとはとても言えません。  むしろ分業化が進むほど、貧富の差や地域間格差が拡大し、上図のような食べ物を求めてさ迷い歩く人々が多く出てくることが予想されます。   もう一度表1の人口推移を見てください。 
道具や火の使用により生存競争に生き残った人類が、畑作・稲作等の栽培農法で食料備蓄する事により人口増を得、多分この頃に食物連鎖の頂点に立ったのでしょう。 それから産業革命までの間、人類は糧の元となる土地を愛し、恵みをもたらす太陽や水、自然に感謝し、変わらないことを願って、少しづつ世界を広げながら生き続けて来ました。 ところが、馬の何頭分もの力のある道具(機械)が使用できるようになって、急激にGDP(国内総生産)の増えた産業革命以後はより効率化を求めて、人口の都市集中が起こり、やがては農村の相対的経済力低下につながって来ました。 そして先進国の多くでは農地(自然循環サイクルの一環としての土地)は工業製品との付加価値競争に敗れ、減少を続けています。
 そのような人類社会の流れから、私達は何等かの社会的な役割を担っていかなければなりません。 「1/60億の存在で何が出来るか?」という、また「現状では何もないし、将来はなんとかなるのでは?」という疑問符は当然あります。  しかし、今もしシーレーンが破壊されたら!  米国中西部の世界の穀倉地帯と言われるところが水不足になったら!  13億人の中国が政情不安になり大量の難民が我国に押し寄せてきたら! 等々、食糧自給率40%の日本ではすぐにでも逼迫状態におちいります。 そうなると我国を、そして我国の地域を頼る以外に術はありません。 
 少し時代をさかのぼって見ますと、戦時中の軍隊による治安統制の利いていた時代よりも、戦後の混乱状態の時のほうが圧倒的に食糧を手に入れるのが困難であったと聞きました。
 そうした事が起こらないためにも、私達は「それぞれの持分に応じて何を感じ、何をやるべきか」を考えることが大切と思われます。
                    

 
世界食糧需給状況
 表3 「国別国内総生産(GDP1人当り)と熱量供給量(1人1日当り)」は次の通りです。2005年
低所得国 中所得国 高所得国
国名 GDP/人 Kcal/日 国名 GDP/人 Kcal/日 国名 GDP/人 Kcal/日
エチオピア  123j   1,596kcal スリランカ  1,135j   2,270kcal サウジアラビア  12,608j   2,953kcal
マラウィ 162 1,812 フィリピン 1,184 2,357 韓 国 16,471 3,073
ネパール 253 1,956 インドネシア 1,263 2,931 ポルトガル 17,474 3,768
タンザニア 328 1,950 エジプト 1,265 3,323 スペイン 26,109 3,353
中央アフリカ 371 1,656 ヨルダン 1,378 3022, ニュージーランド 27,211 3,152
ギ ニ ア 382 2,384 中 国 1,732 3,044 イタリア 30,340 3,629
マ リ 444 2,272 イ ラ ン 2,374 2,898 ド イ ツ 33,800 3,411
ラ オ ス 451 2,215 コロンビア 2,689 2,567 カ ナ ダ 35,002 3,161
ガ ー ナ 495 2,590 タ イ 2,750 2,411 オーストラリア 35,118 3,150
ケ ニ ア 556 2,042 チュニジア 2,839 2,621 フランス 35,150 3,575
ザンビア 537 1,900 ブルガリア 3,447 2,647 日 本 35,650 2,782
パキスタン 697 2,462 ブラジル 4,271 3,012 イギリス 37,366 3,318
イ ン ド 725 2,417 アルゼンチン 4,728 3,176 オランダ 38,293 3,243
スーダン 776 2,360 ト ル コ 4,954 3,469 スウェーデン 39,567 3,141
ニカラグア 821 2,259 南アフリカ 5,050 2,805 米 国 41,874 3,754
カメルーン 882 1,910 マレーシア 5,159 2,946 デンマーク 47,645 3,317
ジンバブエ 1,054 1,965 ロ シ ア 5,332 2,879 ス イ ス 50,611 3,258
ホンジュラス 1,069 3,090 メキシコ 7,180 3,168 ノルウェー 63,964 3,425
 国の豊かさの程度を見る指標としてGDP(グロス・ドメスティック・プロダクト 国内総生産)やGNI(グロス・ナショナル・インカム 国民総所得)が使われますが、一人当りの指標で見ると我国の場合、つい一昔前までは世界でもトップ争いを演じており、まさに「坂の上の雲」を真近に見る存在でした。 しかし近年では徐々に先頭の大集団に飲み込まれようとしております。 バブル経済崩壊後の事業所海外移転→産業の空洞化、都市集中と地方の衰退、高齢化、等々、この国の抱える社会的なヒヅミが徐々に経済成長の足を鈍らせ、いわゆる並の国になりつつあります。 一方表3で見ても1人当りのGDPでは中から下位に位置する大人口をかかえる中国(13億人)やインド(11億人)は、国全体の数字で見ると、中国は世界第4位、インドは世界第13位と経済面でも大国になりつつあります。 これらの国の食糧事情が今後どの様になるかによって世界の食糧事情が変化する事はまず間違いないでしょうし、変化を注視していかなければなりません。 もう一方ではアフリカ サハラ南部地域を中心とした低所得国、恒常的に食糧不足の国があります。  1人当りGDPでは我国の1/50、1/100の指数を示しており、熱量供給量でも1人平均2,000kcalを切っているところが多くあります。 ここで平均という事はもつと極端に熱量供給量が少ない人、つまり絶えず飢餓に直面している人達が大量にいるという事です。 ただ、上表を見ても明らかなように、高所得国が特に熱量供給量を多く必要とするわけではありません。  そうすると、理屈の上からは高所得国から低所得国へ食糧を配分する事が出来るわけですが、現実にはそうは決してなりません。  国家というその所属する国民の利益を代表する団体が、国益を抜きにして地球単位の利益で動くことはまず無いからです。 その点では経済(経世済民)が政治(国民の安全と幸福達成の為の諸活動)と一致または優先します。  その事からも私達は「飲食」という生命活動の根幹となる物資に関して外国からの輸入に頼るのは、食糧危機時の大変なリスクを負担することになります。 我国の場合、一人当りGDPは中国の20倍、タイの13倍の所得があることになり、その分輸入が容易になります。 もちろん単純にこれらの国の1/20や1/13で食料品が手に入る訳ではなく、また消費カロリーは所得水準に比例しているものでもありません。  しかし少なくとも輸入の段階ではGDPの高い国が有利であり、輸入に対する条件は整っています。   これが、潤沢に行き渡っている場合はあまり問題にはならないでしょうが、将来食糧不足になった時には、もし正当以上の対価を支払ったとしても、各国からどのように見られるかは明らかです。  ほとんど袋叩きの状態が考えられます。 また、国内ではさらに生産者の高齢化や輸入品との競争に敗れた結果、農業離れが進み、食糧自給率の悪化を止めることが難しくなります。
  ここで食糧自給率という場合は「供給熱量自給率」(重量ベースで国内生産量/国内消費仕向量)で、私たちが食べている食物でどれだけのエネルギー(熱量=カロリー)が採れるかを物指しにして、自給できる割合を計算したものですが、周知のとおり現状我国の自給率は年々減少しており、すでに40%を切っております。
          
表4 我国の食糧自給率の変遷は次の通りです。
            昭和40年 昭和50年 昭和60年 平成4年 8年 12年 16年 18年 25年
 米 95% 110% 107% 101% 102% 95% 95% 94%
 小麦 28% 4% 14% 12% 7% 11% 14% 13%
 豆類 25% 9% 8% 6% 5% 7% 6% 7%
 野菜 100% 99% 95% 90% 86% 82% 80% 79%
 果実 90% 84% 77% 59% 47% 44% 39% 39%
 肉類 90% 77% 81% 65% 55% 52% 55% 55%
 乳製品 86% 81% 85% 81% 72% 63% 67% 66%
 魚介類 100% 99% 93% 83% 58% 53% 49% 52%
供給熱量自給率 73% 54% 53% 46% 42% 40% 40% 39% ?%
主食用穀物自給率  80% 69% 69% 66% 63% 60% 60% 60% ?%
飼料用含む
穀物自給率
62% 40% 31% 30% 28% 28% 28% 27% ?%
                                               農林水産省「食料需給表」より
表5 「先進主要国の供給熱量自給率」はつぎの通りです。    2003年
国 名 オーストラリア カナダ 米 国 フランス 中 国 ドイツ イギリス スイス 日 本
供給熱量自給率 237% 145% 128% 122% 95% 84% 70% 49% 40%
穀物自給率 333% 146% 132% 173% 100% 101% 99% 49% 28%
農林魚業従事者割合 4.3% 2.1% 1.8% 2.7% 64.3% 2.1% 1.7% 3.8% 3.2%
高自給食品 小麦 小麦 小麦 砂糖類 豆類 小麦 豆類 果実類
自給率 496% 310% 206% 202% 118% 108% 150% 97% 94%
低自給食品 魚介類 果実類 果実類 魚介類 魚介類 魚介類 果実類 野菜類 小麦
自給率 44% 17% 75% 40% 93% 21% 4% 39% 13%
表6 農産品の主要輸出国は次の通りです。   FAO 2002年               輸出総トン数
小 麦 米 国 21.9% オーストラリア 13.1% E U 11.3% カナダ 10.9% 11,481t
タ イ 27.9% インド 19.2% 米 国 12.4% ベトナム 12.3% 2,634t
トウモロコシ 米 国 63.6% 中 国 15.6% アルゼンチン 12.7% その他 8.1% 7,492t
大 豆 米 国 53.6% ブラジル 31.2% アルゼンチン 12.1% その他 3.1% 5,113t
牛 肉 オーストラリア 20.8% 米 国 18.0% ブラジル 12.7% カナダ 9.7% 595t
豚 肉 E U 26.0% カナダ 20.3% 米 国 17.1% ブラジル 13.4% 381t
                     
 表5に見るとおり、山国のスイスを除いては我国の食糧自給率は40%弱と、明らかに自立の範囲を大幅に下回っています。 これでは食糧(生きて行くカテ)の面では独立国とは到底言えず、米を除いては上表のような輸出国に寄生して命脈を保っている国となっています。 その事は輸出国にとつては貿易収支を良くする材料として当面は歓迎される事なのでしょうが、いつでも常に世界の人たちにとって歓迎されることでは決してありません。 1994年、平成のコメ騒動のとき、日本が250万トンのコメの緊急輸入を公表したところ、普段貿易量の少ない、貿易米価は倍以上に急騰し、タイやインドネシア国内の小売米価を大きく上昇させ、同地域の消費者を困らせたということもあります。 世界規模で、最初に本格的な食糧危機とその対策が検討・実施されたのは、1972年の世界食糧危機に端を発し、食糧自給の社会主義国と市場経済を原則とし自由貿易の立場を採る資本主義国との東西冷戦時代の終焉による食品の商品としての自由化、それによる生産技術の革新と増産(緑の革命等による)、1993年のガット・ウルグァイラウンドの終結などの過程を経て、現在なんとか食糧需給としては安定期にあると言えます。  
しかし、これがいつまで続くかは、かなり悲観論が多く、安定供給という点ではここ10数年、食糧危機という点では地球人口が90億を突破する2050年前後と見る向きが多くあります。
  緑の革命
 ここで第二次大戦後、毎年2%前後の効率で途上国を中心に人口爆発した時代、食糧危機を乗り越えた大きな要因の一つとして、「緑の革命」があります。  これはロックフェラー財団・フォード財団を中心に設立された、国際農業研究機関であるフィリピンの国際稲研究所で開発された高収量の稲の新品種、それと同じロックフェラー財団がメキシコの国際とうもろこし小麦改良センターで開発された高収量の新品種の普及。 それを実現する為の灌漑条件の確保、肥料の増投などを総合的に改善した結果、米生産はアジアを中心にして飛躍的に増産されました。 この事がインドやインドネシアなどアジアの人口大国の食糧自給率を高め、世界の食糧需給バランスの改善に大きな役割を果たしたのみならず、食糧価格を抑える事により、工業就労人口への移行を可能にし、外国資本の参加による工業化が図られたと言う副産物も得ました。 
 
しかし、この打出の小槌もいつまでも振り続けることが出来ないことも暫時解ってきております。  灌漑水の投資効率や塩害の問題、多期作による土地の土壌劣化等のマイナス要因、さらに雑種強勢(ハイブリット品種)の人手や種子生産の高コスト、遺伝子組替えなど新技術の開発と普及の長期化など、今後の「世界人口の増加」と「食糧の需給」に対応しうる有力な手段が見つかっているとはいえません。
  そして、我国は
  私達はご近所さん、兄弟姉妹、同級生、職場の同僚・同期生など、普段自分の身近にいる人達と比較して、「良かった」とか「悪かった」と言うような判断をすることが多くあります。 
これは「国民みな中流意識」がある我国では
常識的な判断なのかも知れません。 
しかし、これを私たちと同じ地球に
住む世界の人達と一度比較してみてはいかがでしょうか。
これは、アメリカである学校の先生が「学級通信」でメールを流したものが
話題になったもので、 
  全世界を100人の村に縮小すると・・・です。
 57人のアジア人 21人のヨーロッパ人 14人の南北アメリカ人 8人のアフリカ人が住んでいます。
 80人は標準以下の居住環境に住み 70人は文字が読めません 50人は栄養失調に苦しみ
 1人が瀕死の状態です。

 もし、 冷蔵庫に食料があり、 着る服があり、 頭の上に屋根があり、 寝る場所があるのなら ・・・
     あなたは世界の75%の人たちより裕福で恵まれています。
 もし、銀行に預金があり、お財布にお金があり、家のどこかに小銭が入った入れ物があるなら・・・
      あなたはこの世界の中で最も裕福な上位8%のうちの一人です。
  お金に執着することなく、喜んで働きましょう。
  かつて一度も傷ついたことがないかのごとく、人を愛しましょう。 
  あたかもここが地上の天国であるかのように生きていきましょう。
                
 このように、一旦世界に眼を移すと私達日本人は、ただそれだけで世界中の人達より恵まれた国に生活していることが解ります。   これは明治以来早くから工業化を進めてきた先人のお陰ですが、工業化の効率を上げるための「人や物の都市集中」、「農業用地の転換」、その他「各種の産業構造の変化」は、元々農業国としてのこの国の社会構造自体にも、良い意味でも悪い意味でも変化をあたえ、先進国としての世界の中での地位を築き、GDPの高額化が進められた反面、食料自給率の極端な低下という、危機に対する安全性が非常に少ない産業構造を造ってしまいました。
この事をまず私達は「それを構成する国民の一人として理解し」それぞれの立場で出来る「食糧安保」の方法を実施することが出来たらと思います。 世界第二位の国民所得を擁し、豊かな恵みをもたらしてくれる四季と水があり、隅々まで舗装され、排水され、電化され、インフラの整備された、この国を、食糧不足という生存に関わるただ一点のために、その一生をかけてプロジェクトしてこられた先人の努力や、これからを生きる人たちの希望を灰燼に帰さないためにも・・・。

  そして、私たちは      
 危機管理という点では、たえず変化する情勢を、数字(どの程度か)でとらえておく必要があります。 なぜならば、食料不足という人類の生存に関わる重要な事態に対しては、万人の不安感があります。 そして、マスコミ・ミニコミに関わらず、情報の発信者は時には多少誇張して、時には作為的な選択をしながら情報を発信します。  そこにデマ(煽動)の要素が発生し、事態を必要以上の深刻な方向に、また利益誘導される可能性が多くなります。 例えば上の自給率の表で穀物自給率27%と強調されたらどうでしょう。 穀物のなかでも牧畜飼料用のものも含めたらこの数字になりますから、間違いの数字ではないのですが、動物用飼料は生産効率の点、又は人が生き延びるかどうかという時に出すべき数字ではなく、不安感をいたずらにあおる数字になりかねません。 したがって、何度も繰返しますが、現状を出来るだけ時系列で数字で正確に認識し、将来の予測と変化に対応出来るようにすることが、ごく直近の近年にこの国が経験してきた、土地を中心とするバブルの教訓を生かすこととなると思われます。 逆にいえば、不安感を煽るものに対する情報の免疫を付ておくことが、これからを生きる人たちに求められます。 バイオや有機農法など農産物に対する新技術が研究開発されつつあります。 消費者の生産者に対する眼もますます厳しくなってきました。 しかし、そうであればある程、消費者自体にも健全な農業を育て、守る義務が生じてきます。  私達消費者がその為にやることはそんなに難しいことではありません。 例えば農薬に頼らない、従って外見の悪い、日持ちのしない、しかし新鮮で安全な生鮮野菜を良品とする価値観を生産者・流通業者とともに共有しなければなりません。 当然インフラの整備された、高コストの我国で生産された農産品には将来に対する安全保障のコストが含まれることも理解しなければなりません。  我国とGDPの近い国スイスは有名な「永世中立国」です。国民はそれを守る義務として兵役制があります。 スイスは山国で野菜を作るには厳しい気候条件にあります。 したがって季節によっては外国からの輸入に頼らざるを得ない時もあります。 しかし国内産が出てきた時にはたとえ2〜3倍の価格であっても、同じ国民が厳しい環境の中苦労して生産してくれたのだから、この程度は当然であると納得して購入すると言われております。
 最も普遍的な事実としては、食品である動植物も、私達人間も同じこの地球上で太陽や空気、水、大地などのおかげで生きることが出来、生き物の循環サイクルをくり返していると言う事実です。   この自然サイクルの自然な調和に対して、科学や政治の力で多少自分達の思う方向に向けたのが、ここ100〜150年の人間世界です。 たちまち人口増しと食料需給バランスの偏りが出てきました。  もちろん、科学や政治が必要悪であるとは決して思われません。 この事が無ければ、人類はもっともっと悲惨な結果を招いていたかも知れません。 その恩恵を理解した上で、私達はそのマイナス面を補う努力を一人一人がする必要があります。  わが国の食料自給率低下の最大要因は食生活の洋風化が挙げられます。 昭和30年代と比してご飯の喫食量は半分になっており、その逆に肉料理、油物の喫食量は倍以上になっていると言われます。  この流れは当分変わることはないでしょう。 もし変わるとすれば、それは食糧供給国の諸事情により、輸出に回せない事態が出てきた時が最も可能性があり、その事は現代でも十分予測出来ます。  世界の穀倉地帯と言われる米国中西部の水不足、そしてトウモロコシを中心とする穀物のバイオ燃料への転化、それに次ぐ中国の工業化による食料輸入国への変化、世界人口の爆発など、すぐにでも食糧不足が起こってもおかしくない情勢にあります。 収穫農産物の1000倍もの水を消費するといわれる食糧の貿易は将来の水不足問題とリンクしない訳には行きません。 上表6に見るとおり農産品の主要輸出国はいづれの品種でも4〜5国に絞られます。 農産品という極めて自然環境に左右されやすい「生命にとっての必需品が」過去にも、将来も安定供給されるという理屈はほとんど成り立ちません。  FAO(国連食糧農業機関)の2030年食糧需給見通しでは、耕作面積の拡大と農業技術の向上により、穀物の収穫の増加が続き需要を賄えると予想しますが、増収国と予想されているのは上表のうち、ブラジル、アルゼンチン2国程度であり、我国にとって将来がそんなに期待できるという訳にはいかないでしょう。
                 
   そんな現実の中で私達一人一人が自分たちが出来ることを探っていかなければなりません。
 私達「宝島」は食品販売業者としては菓子やジュースを扱っています。 食料不足の時代には戦中・戦後のような物資統制の時が必ず来ると思われます。  その時には現状販売しているような菓子はほとんど無くなるでしょう。 まさに「菓」の原点である「草果物」が採取・栽培される時代が来ると予測されます。  その一方では水分を極端に少なくした加工食品が全盛を極めているかもしれません。 そこまで行かない様に、私達は上表4で見る「自給率の高い」国産の米・野菜を原料(せんべい、ポップライス等)とした食品を出来るだけ多く取扱い、販売してゆく努力をしていかなければなりません。 
 さらに、一消費者として「近隣産地のもの」、「旬のものを大切にする」などの他、流通業者としては、まさに当電脳店ので扱おうとしている理念(地域特性産品や本質物の紹介と流通促進)を、いかに現実のものにするかが責務として問われていると理解します。

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